森の力を電気に変える
― 美濃加茂バイオマス発電所を訪ねて
岐阜県美濃加茂市にある「美濃加茂バイオマス発電所」を見学しました。

ここでは、国産の木材を100%使用して発電を行っています。
燃料となる木は、主に間伐材や木材工場から出る端材など。
森の手入れや製材の過程で出た木が、チップとなり、エネルギーとして再び活かされていました。

発電の仕組みは、木を燃やして熱を生み出し、その熱で蒸気をつくってタービンを回すというもの。
化石燃料を使わずに電気を生み出す再生可能エネルギーとして注目されています。
この発電所では、美濃加茂市全体の約70%、およそ1万6,000世帯分の電力をまかなっているとのこと。
地域の森が、地域の暮らしを支えているという事実に驚かされました。

また、この取り組みは林業の活性化にもつながっています。発電に使う木材は地域の森林から買い取られており、山で働く人々の収入源となっています。
木が「資源」として循環することで、若い世代が安心して林業に携われる環境づくりにも一役買っています。
さらに、燃焼後に出る灰も再利用されており、草を抑える資材やコンクリートの材料として有効活用されているそうです。
まさに「無駄のない循環型エネルギー」!ですね!

見学を通して、木のぬくもりと人の知恵が生み出す持続可能な仕組みを実感しました。
森を守ることが、私たちの暮らしを守ることにつながる――そんな当たり前のことを、あらためて心に刻む時間となりました。
これからも、自然の力を信じ、次の世代へと豊かな森とエネルギーをつないでいきたいものです。


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